プレックスプログラム レポート

  • コンセプトデザイン
  • デザインプロセス
  • デザイントレンド
  • キャリアデザイン
  • コミュニケーションデザイン

「デザインでものがたるVol.2」

2014年9月23日(火・祝)

カニカピラ代表
アートディレクター/アーティスト

姉川 たく 氏

Taku Anekawa

<PROFILE>

1970年生まれ。インテリアデザインに従事した後、1999年独立。
フジTVポンキッキーズの「なぞのやさい星人あらわる」「あらびき団」がお茶の間で話題に。空間、グラフィック、アニメーション、デジタルコンテンツなど多方面で活動。2004年から作家活動と平行して、デザイン会社カニカピラを運営、アートディレクションや企画、各種デザインなどを行っている。

姉川 たく 氏

第1部:トークショー「デザインでものがたるVol.2」

講義1

本日のプレックスプログラムは、カニカピラ代表の姉川たくさんに行っていただきます。今回で2回目の登壇となる姉川さんは、アートディレクター、 デザイン事務所代表、そして、刺繍を使ったアーティストとしてもご活躍をされています。「とにかく作ったり考えるのが好き。最近はWebサービスやコンテンツについても考えています」と、まずは作品の実例を交えた自己紹介からスタート。 教室を埋め尽くすほど集まった受講生が、緊張した面持ちで注目していました。

講義2

マンションやソーシャルゲームのWebサイトから、タリーズコーヒーのタンブラー、その他CMまで幅広く手がけた作品の中でも特に印象的だったのは、一からアートディレクションに携わった障がい者情報番組「バリバラ」。障がいをチャームポイント(個性・感性・才能)として表現し、“マイノリティ・レボリューション”をテーマに生み出されたキャラクターからは、生き生きとした障がい者のありのままの姿が映し出されていました。

講義3

現在代表を務めるデザイン会社“カニカピラ”は、ハワイ語で”LET’S PLAY”という意味。 会社経営も「ものづくりの一環」と話す姉川さんの、みんな(チーム)でやろう!という想いが込められています。「ここでの仕事は課題を見つけて、それを伝えるために物語の構造をつくり、デザインすること」。そして、数々の成功を収めてきたバックボーン、まさに“ものづくりの方程式”とも呼べる5つのステップを明かしてくれました。

講義4

①聞く(言葉だけではなく空気感をつかむ)②見つける(課題を探し、仮説を立てる)③アイディアを出す(具体的な解決策を考える)④プロトタイプをつくる(他サイトと比べて役立つベンチマーキングを行う)⑤テストを行う(ユーザーフィードバックも交え繰り返す)。「始まりは身近にある課題、そしてこの5ステップ。これを繰り返すことで成果の高いものが出来ていくのではないでしょうか」とまとめていただいたところで早速、実践をしてみました。

第2部:ワークショップ「隣人の課題を解決~5ステップを試そう~」

ワークショップ1

後半はワークショップです。本日の お題は「5ステップをためそう」です。良いものをつくるのではなく、先ほどの5ステップを正確にトレースして色々考えてみて欲しい、というのが姉川さんの意図。まずは7-8名のチームに分かれ、中から1人をクライアントとして選出します。その人が自分の悩み事や課題を、なるだけぶっちゃけトーク。皆は聞きながらメモをとり、気づいた事やアイディアなどヒアリングします。みんなのメモを分類し、課題を抽出。抽出した課題について、デザインの力で何かを改善できないかを相談します。そして実際に提案・制作をする、という流れです。

ワークショップ2

「ポイントは発見したものから出発して、何かをデザインで解決できないかを考えてみること。アウトプットは自由です。デザインという方法でどう解決できるか、具体的に考えてみてください」と、姉川さんは一つひとつグループをまわってアドバイスをしていました。悩みを打ち明けると少々しんみりなりがちですが、共通・共感できる内容があったためか、意外にも笑い溢れるグループが多く見受けられました。

ワークショップ3

60分ほど時間をとったところで発表です。飽きっぽい性格を直すために考案した人生ゲームのようなアプリや、止まらない物欲を抑えるためにネット上で他者にコーディネートを判断してもらうvotingシステム、自発的に掃除をしたくなるようなブラックライト(光でホコリが見える)付き掃除機、そして決断力をアップし人からの尊敬を高めるグーグルグラスのようなメガネなど、日常生活の悩みをソーシャルネットワークやテクノロジーと掛け合わせた案が印象的でした。

総評

最後に姉川さんから一言。「短い間でよくまとめられていました。どれもすごく面白かったです。ものづくりって結局は、こういう課題に答える、という事だと思います。一つひとつ小さい課題を宝石のように捉え、いかに解決に繋げていくというのが大切ですね。まさに今日みなさんが話していたのはその原石です。仕事の依頼を受けた時、まずはどういう問題があるのか、というところまで踏み込んでみると良いですよ」姉川さん、本日はありがとうございました!

Text by 東京デザインプレックス研究所 修了生
矢田貝恵

このページの先頭へ