プレックスプログラム レポート

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「エディトリアルデザイン」

2014年5月24日(土)

ダイナマイト・ブラザーズ・シンジケート代表

野口 孝仁 氏

Takahito Noguchi

<PROFILE>

アートディレクター。マガジンハウスにて「ポパイ」のデザインを担当。その後、有限会社キャップに4年間在籍。99年、ダイナマイト・ブラザーズ・シンジケートを設立。
「GQ JAPAN」「リビングデザイン」などを手がける。現在は「東京カレンダー」「FRaU」「美術手帖」など多数の雑誌デザインを中心に、ファッションブランドの広告やブランディング、スマートフォン/iPad用アプリ・電子書籍やウェブサイトのデザイン・制作を手がける。
2006年One Showメリットアワードを受賞。2009年NHK「トップランナー」に出演。

野口 孝仁 氏

第1部:トークショー「エディトリアルデザイナーとして」

講義1

本日の講師は、アートディレクター・野口孝仁さん。今回で3回目を迎える講義は、プレックスプログラム最多回数だそうです。今回は、どのようなお話が聞けるのでしょうか?まずは、デザイナーを目指したきっかけをお話ししていただきました。高校時代、大学へ進学する生徒が少ない中、美大へ進学を希望し、予備校へ通い始めた野口さん。この予備校で先生から言われた「デッサンは構図から取るもの」という一言は、現在の仕事にも役立っているとおっしゃっていました。

講義2

デザイン事務所でロゴ作りにはまった野口さんは、愛読していた「ポパイ」の編集部にアポイントを取り、「作品は体です。」とアピールし、用語もわからないまま働き始めました。仕事終わりに残って先輩の作品を参考にし、夜な夜な自分でノートを取り学ぶことが楽しかったと語っていました。デザイン事務所Capでは、「マリ・クレール」という雑誌に携わり、写真の見せ方にこだわって撮影に同行する自分のスタイルを見つけました。その後自分の会社でやっていきたいと考え、フリーランスの方から声をかけられ、独立されたそうです。

講義3

次にDynamite Brothers Syndicateで携わった作品を制作当時のエピソードを交えてお話していただき、さらに、プランニングに携わった老舗和菓子屋の鶴屋吉信の事例を紹介していただきました。まず、ブランドイメージをキーワードに置き換えて再確認します。次に、ロゴマークを検証、分解、簡略化し、ロゴマークの展開と可能性も考えます。ショップバッグは、ブランドカラーを調査し、印刷部分のデザインと持ち手部分の紙や色までこだわりました。ほかにも、パッケージデザインと共に商品開発まで行うなどとデザイン全体のイノベーションに携わっていらっしゃいます。

講義4

ワークショップに入る前に、「美術手帖」の表紙、記事、連載ページ、タイアップ記事ができるまでのプロセスをわかりやすく解説していただきました。表紙は、素材集めから行い、ラフを作成します。それぞれデザイン案を持ち寄ってブラッシュアップしていき、最終のデザイン案まで持っていきました。記事ページは、編集からもらったラフを基にデザインをしていきます。写真と文字、どれから伝えたいのかを意識し、制作していくそうです。これで前半が終了しました。

第2部:ワークショップ「雑誌を作ろう」

ワークショップ1

ワークショップのテーマは、「雑誌をつくろう」です。自分の興味があるものをテーマにし、雑誌の企画を立てていきます。ただ企画を考えるだけではなく、ターゲットの設定やコンセプト、競合誌の分析、コンテンツなど具体的に考えます。作業に入る前に、野口さんからコンセプト、ブランディング等の雑誌作りのポイントを講義していただきました。いったいどのような雑誌がうまれるのでしょうか?

ワークショップ2

まずは、各自で企画を考えます。事前課題として、雑誌を制作している人や、前半の講義を参考に考えている人、コラージュしている人など方法もさまざまでした。30分ほど企画を考えたあと、7~8人ほどのグループになり各テーブルに分かれて、自分の企画を発表していきます。その中から一番良かった企画を全体の前で発表します。
表紙とコンセプトのみの人が多いですが、中には一冊丸ごと制作してきた方もいて、意気込みの高さがうかがい知れます。

ワークショップ3

「写真をメインにした旅行雑誌」、「新郎向けウエディング情報誌」、「カップル向け雑誌」、「点字を使った映画情報誌」、「モノ作りをしたい人向けの求人情報誌」、「イラストレーターが描くファッション誌」、「電車で読む大人の雑誌」とありそうでなかった雑誌の企画が発表されました。発表者一人づつに野口さんからのアドバイスもその場でいただけて、もっと具体的に企画を進められそうなものも多かったです。

総評

最後に、デザインをするときに「なぜやるのか」という根本を考えながら行っているとおっしゃっていました。その作業を野口さんの会社では「針の穴に糸を通す」と例えているそうです。「的確に目的を捉え、よいデザインを生み出すために、分析や情報を整理すること、自分自身がよいと思うことがデザインエッセンスです。みなさんもそれぞれの法則を見つけてクリエイティブワークを行っていってほしいです。」とためになるお言葉をいただきました。野口さん、本日はありがとうございました。

Text by 編集&ライティングコース
鈴木美穂

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