プレックスプログラム レポート

  • クリエイティブワークショップ

「アートレス グリッドシステム」

2013年2月20日(水)

デザイナー/アーティスト

川上 俊 氏

Shun Kawakami

<PROFILE>

1977年、東京/深川生まれ。artless Inc. 代表。日本の伝統美と現代的感覚、古典技法とテクノロジーを組み合わせるなど、アートとデザインの境界に位置する「芸術としてのデザイン」を探求している。 活動領域は多岐にわたり、 アート、 デザイン、タイポグラフィック、インタラクティブ、ビデオ、インスタレーションなど、アートとデザイン双方から多方面へアプローチを続け、グローバルに活動を行う。 

川上 俊 氏

第1部:トークショー「グリッドデザインのエッセンス」

講義1

アートとデザインの境界を行き来し、多岐にわたり活躍されているアートレス代表の川上俊さんを講師に迎え、グリッドシステムを応用したデザインのエッセンスを講義して頂きました。
グリッドシステムとは、ドイツの建築学校「バウハウス」が確立させた手法で、縦横の格子状の線を引き、そこに規則的にレイアウトしていくシステマチックなデザインをいいます

講義2

自己紹介がてら、グリッドシステムを引用した作品の紹介をして頂きました。 グラフィック、建築、ウェブ、モーショングラフィックなど様々なジャンルに精通し、トータルデザインを請け負う反面、個展を開催するなど、自由に表現できるアーティストとしての顔を併せ持つ川上さん。「やりたいことが自分自身のプロモーションへとつながる」と、作品を見た人がファンになり、仕事の依頼へとつながっていくようです。

講義3

「デザインの技術が高いだけではいい作品が作れない。自分一人で出来る作品には限りがあるので、Webに強いクリエイター、モーショングラフィックに特化したデザイナーなど、様々な分野の専門家を集め、チームをまとめる力が必要」と、アートディレクター的感覚を持つことがデザイナーとして大切だと語られます。 「昔から線が好き」と話す川上さんは、学生の頃から、この雑誌はどうやってデザインされているのか、実際に線を引き、体感的にレイアウトを学んでいったそう。グリッドシステムを応用して活躍されている川上さんの原点がそこにあるようでした。

講義4

また、「学校で一つの分野ばかりを勉強しているのは、周りと同じ。他者との差別化を図るには、ビジュアルデザインやタイポグラフィ、空間デザインなど、知識は幅広くあればあるほどいい」と、これからはジャンルを越えて対応できるデザイナーが求められてくると教えてくださいました。海外に7拠点に支店を持つ川上さんの話はとってもリアルです。

第2部:ワークショップ「グリットシステムを知る。」

ワークショップ1

ワークショップでは、アートレスのサイトトップページをグリッドシステムを用いて、自分なりにレイアウトの組み直しをしていきます。秩序を持たせながら、部分的に「くずし」のデザインで「遊び」の要素を取り入れる作業に、自由に線を引く受講生やきっちり線を引く受講生。線にそれぞれの性格が表れます。その後 5~6人のグループになり、プレゼンテーションした後、壁一面に貼っていき、投票を行います。

ワークショップ2

投票数の多かったもの、気になったものを中心に川上さんに講評を頂きました。曲線と直線を使った作品、二点透視図法を用いた作品など、グリッドの使い方で、男性的、女性的、日本的、西欧的であったり、と様々な特徴がありました。またグリッドを初めて使う受講生も、川上さんの講評から本人が気がつかないデザインの個性や癖・傾向も分析してもらうおまけもついてました。

ワークショップ3

「グリッドはデザインを行うにあたって、とってもファンダメンタルなものなので、その人の個性やデザイン性がとっても反映されやすい。その分グリッドを意識してデザインを行い続けると、予想以上にデザインが上達するんです。」 と川上さんは言います。
本日のプレックスプログラムはいつにも増して、授業の要素が強いです。

講評

最後に川上さんから「デザインには様々な手法があり、勉強すれば誰でも上手くなる。その中で独自性を出すには日常生活から常に、いろんなものを意識的にみて、知識を得ることが大事」と、自分の目指す将来像を思い描きながら、学ぶ大切さを説いていただき、講義は終了です。 川上俊さん、本日はありがとうございました。

Text by 編集&ライティングコース
村田知子

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