本日のプレックスプログラムは、株式会社cosmos代表 クリエイティブディレクター/アートディレクター/アーティストの内田喜基さんにお越しいただきました。内田さんは企業ブランディングや大手企業の広告やパッケージを主軸に、企業・ブランドロゴ、企業理念の開発、商品デザイン・ネーミング、WEBデザイン、映像、店舗や展示の空間演出など、主に視覚伝達に関わる分野を専門にご活躍されています。「デザインが好きという心だけでここまでやってこれたので、皆さんもきっと諦めなければデザイナーになれます！」と冒頭から熱いメッセージをいただきました。

ご自身の経歴について、「僕のキャリアはエリートとは程遠く、子供時代はただ絵が好きなだけの少年でした」と振り返る内田さん。勉強が苦手だったという中学時代や、美術だけが得意だったという高校時代を経て、その後もひたむきにデザインを学び続けてきた歩みを率直に語ってくださいました。また、現在担当されているお仕事についても、CMやウェブ広告、パッケージデザイン、企業リブランディングなど、多岐にわたる実績を紹介してくださいました。

次はブランディングデザインの実例として、地域循環型の農業「岩手ファーム」のプロジェクトについてお話しいただきました。地域で愛されるブランドになるため、何度も何度も話し合いを重ねてデザインを研磨していったと当時を振り返ります。「ロゴの提案時には、横組だけでなく縦組など様々な展開を想定して設計することが重要」と内田さん。提案段階で複数のバリエーションを用意することで、後々様々な形に展開しやすくなるなどプロの視点を共有してくださいました。

最初に発表した学生は、大文字の「U」を小麦の穂のグラフィックで表現したロゴを提案。「スタンダードな種類の中にも驚きの工夫がある」という特徴を、都会的でありながら個性のあるデザインで表現しました。内田さんは「短い時間でよく考えてくれました」と評価しつつ、「ロゴは小さくも大きくも展開して使うので、解像度を意識することが大事。小さくした時に見えないと視認性がないので、そういうところも次回は気にしてみてください」とプロフェッショナルなアドバイスもいただきました。