PLEX PROGRAM REPORTプレックスプログラムレポート

テーマ:「クラウドファンディングで夢をかなえる」

global labo NY 代表/クラウドファンディング研究所 代表

板越 ジョージ 氏George Itagoshi

PROFILE
高校卒業後、1988年に渡米。サウスカロライナ大学国際政治学部卒、中央大学ビジネススクール(MBA)修了、同大学院総合政策研究科博士後期課程修了(博士)。1995年、NYで起業。上場寸前まで行くが9・11の影響で倒産。その後、NYの日本人コミュニティ形成のために尽力する。2014年、Global Labo, Inc.(NY)を設立し、海外進出を目指す日本企業や個人をサポートしている。日米のクラウドファンディング事情に精通しており、日本のクラウドファンディング研究の第一人者として、クラウドファンディングの研究とともに、日本とアメリカ各地でクラウドファンディングの講演活動、コンサルティングを行なっている。中央大学政策文化総合研究所客員研究員。在NY日本国総領事館海外安全対策連絡協議会委員。一般財団法人坂本龍馬財団理事。元ジャニーズJr.という異色の経験をもつ。著書に「日本人のためのクラウドファンディング入門」「クラウドファンディングで夢をかなえる本」「結局、日本のアニメ・マンガは儲かっているのか?」「アニメ・グローバル競争戦略再考」等多数。

第1部:講義「クラウドファンディングで夢をかなえる」

講義1

本日のプレックスプログラムはグローバルラボニューヨーク代表の板越ジョージさんをお迎えして行います。3回目のご登壇となる今回のテーマは「クラウドファンディングで夢をかなえる」。当校とも提携しているグローバルラボNY代表としてはもちろん、日本におけるクラウドファンディング研究の第一人者としてもご活躍されている板越さん。夢を開拓するための手段として、いまもっとも注目されているクラウドファンディングとはどういったものなのか、その概要について詳しくお話ししていただきます!

講義2

クラウドファンディングとは銀行や投資家から資金を集めるのではなく、インターネットを通じて不特定多数から集める仕組みのことをいいます。大ヒットアニメ映画「この世界の片隅に」や当校ともゆかりのある「森の図書室」など、さまざまなポップカルチャーもこのクラウドファンディングによって誕生しました。現在、「寄付型」「投資型」「購入型」などクラウドファンディングの種類は複数存在しており、板越さんはその中でも支援者がプロジェクトへ出資することで、そのリターンとして支援金額に応じた金銭以外の商品やサービスが手に入るという「購入型」が重要だと語ります。

講義3

その他にも仕組みや一連の流れ、市場規模など、実践するにあたって役立つノウハウを教えていただきました。また板越さんはお話の中で、クラウドファンディングは単なる資金集めの手段というだけではないことを強く語ります。「クラウドファンディングには資金集め以外にも様々なメリットがあります。例えば、PR機能。新製品を出す、書籍や映画を作るなどといった際に、企画の段階で世間に知らせることができるほか、売れるか売れないかわからないものを試したり、どんな形状や色が需要があるのかといったテストマーケティングができるのもクラウドファンディングの強みなんです。」と板越さん。

講義4

では成功させるにはどうすればいいのか。成功させるポイントはズバリ「共感」。企画の拡散やサイト選びはもちろん、支援者からの「共感」が得られるかどうかが鍵となってくると板越さんはいいます。「そのプロジェクトが魅力的で共感の持てる内容になっているかによって支援者の数や支援額が大幅に変わります。使い方によってはノーリスクハイリターンな手段だと思いますのでうまく活用して是非夢を叶えて欲しいです!」今回の講義を通して、クラウドファンディングをただのボランティアと認識してた人や、言葉しか聞いたことがなかった人たちも楽しくその概要について理解できたようでした。

第2部:ワークショップ「クラウドファンディングの企画を考える」

ワークショップ1

後半はワークショップです。前半の講義を踏まえて、クラウドファンディングでの起案内容を成功させるための企画をチームで考えてもらい、発表してもらいます。事前に題材を考えてきてもらった起案者と一緒に、実際に起案するつもりで、1.タイトル、2.概要、3.リターンの主にこの3つの項目にまとめ、板越さんに講評していただきます。

ワークショップ2

それではいくつか発表していきたいと思います。
まずは「ふるさとの花火大会で盛り上がろう!」。花火自体が大きなQRコードとイメージし、特殊なテクノロジーを用いて花火にスマホをかざすと、アプリを通してメッセージやイラストが浮かび上がるというアイデアです。なので、資金の利用目的はそのアプリ開発と花火の実験となります。続いてのチームは「美濃和紙を広げるプロジェクト」。岐阜県美濃市で製造されている美濃和紙を使って、たとえば腕時計のバンドなどのものづくりに生かせないかという起案です。どれも実現したら話題になりそうなアイデアばかりですね!

ワークショップ3

また、以前登壇された武部貴則さんのプレックスプログラムから生まれた広告医学チームの受講生が起案したプロジェクトも発表されました。「食べモン」というキャラクター育成アプリを使って身体の体調を楽しく管理したり、着心地の良い病院服の開発など、広告医学PRのためのユニークなアイデアが、今回のワークショップとあいまって更に面白い企画へとレベルアップしていきました。皆さんもこの機会に、是非クラウドファンディングにチャレンジしてほしいです!

総評

最後に板越さんから今回の総評をいただきました。
「今回のワークショップで起案されたプロジェクトのうち、実際に実現できそうなものも幾つかあったので、是非とも挑戦してほしいと思います。夢を実現させていくために、実際にどういう流れで進めていけばいいのだろうというプロセスを踏んでいくことが大切なので、アイデアや夢を一度口に出してみたり、周りの人らと議論してみたりして1つ1つ組み立ててみてください。僕が思うに、口に出した夢ってけっこう叶うと思っているので、頑張って口に出して夢を叶えてほしいと思います!」板越さん、本日はありがとうございました!