プレックスプログラム レポート

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「デザインワークについて」

2017年6月9日(金)

FLAME代表 アートディレクター

古平 正義 氏

Masayoshi Kodaira

<PROFILE>

アートディレクター/グラフィックデザイナー
1970年大阪生まれ。アキタ・デザイン・カンを経て1997年よ りフリーランス、2001年FLAME設立。主な仕事に「ラフォーレ原宿・30周年」(2008)「LAFORET GRAND BAZAR」(2007)のポスター・CM「竹尾ペーパーショウ2007・2008」ミュージックマガジン「ローリングストーン」 総合ディレクション、「ハラ ミュージアム アーク」CIなど。ONE SHOW 銀賞、金賞 D&AD 銀賞、東京ADC賞、JAGDA 新人賞など受賞。

古平 正義 氏

第1部:講義「デザインワークについて」

講義1

今回は、学校創立以来プレックスプログラムに毎年ご登壇いただいています、古平正義さんにお越しいただきました!今回が6回目のご登壇となり、最多タイ登壇です。古平さんのアートディレクションにはファンがとても多く、開催が決定し告知したところ参加予約が殺到しました。また、古平さんからの指摘や講評は的確で鋭いというところもあり、「古平さんにダメ出しをされたい!」という受講生もいるほどです。今回は、どんなお話をしてくださるのでしょうか。開催を待ちわびた学生が多く集まる中、講義はスタートしました。

講義2

はじめに、古平さんの近況からデザインに対して感じることをお話くださいました。日用品のパッケージデザインについて、海外のシャンプーはデザインされた容器に入っているのに、日本は未だにデザイン性にかけている…そんな状況に古平さんは「デザイナーもメーカーも努力が足りないのでは。これはこういうもの、という感覚で仕事をしているのでは」と苦言を呈しました。「すごくシンプルなことで、自分の家に置けるものをデザインしたい。いいデザインと並べても恥ずかしくない、負けないものを作りたい、そんな思いで作ったのがこのオルタナです。」と、自身がデザインを手がけた美容液を紹介しました。いまや、有名人もInstagramに写真をアップし絶賛される商品となっています。

講義3

また、別の事例でも古平さんのデザインに対する熱を感じます。有名な「BAO BAO ISSEY MIYAKE」のアーティストコラボ企画で作ったバックについて、制作過程をお話くださいました。バックのベースは決まっており、グラフィックは好きにしていいという依頼で作成されました。「コラボ商品とはいえ、とかく派手にしたり、ただロゴをのせましたというデザインにはしたくなかった。BAO BAOというバック自体が、スタンダードでありながら今までにないデザインだったからヒットしたように、自分がデザインしても何十年後に見ても最初からこんな商品だったと思わせるようなデザインにしたかった」と古平さんは話します。

講義4

その他にも、数多くの事例を交えながら完成までの経緯や、製品作成までの工場とのやりとり、販売してからのお客さんの様子など詳しくお話くださいました。「デザインって放っておくと飾りみたいなデザインになるけれど、僕は飾りみたいなデザインは好きじゃないので」と、クライアントやデザインする対象がもともと持っている要素をうまく使うよう古平さんはデザインを制作するとのこと。時には、一般の会社員が作成したパワーポイントの資料までも、デザインの要素として取り入れる古平さんの作品は、どれも目を奪われるほど美しいものです。受講生たちも、一つも聞き逃さないよう真剣に講義を聞いています。

第2部:ワークショップ「グリーティングカードのビジュアルアイディアを考える」

ワークショップ1

前半の講義を終え、ワークショップに移ります。古平さんのワークショップは毎回「個人勝負」のワークショップを考えてきてくださいます。今回のお題は昨年と同様、グリーティングカード「moovinカード」の新しいビジュアルアイディアを考えてもらいます。カードの中のQRコードを読み込むことで、自分で作ったメッセージムービーを相手に見せることができるサービスに、カードのビジュアル制作として古平さんが携わっています。去年のワークショップでは、実際に受講生が出したアイディアが商品化されました!「今年もいいのがあれば!」と古平さん。受講生たちも気合が入ります。

ワークショップ2

カードの種類は5種類、「Happy Birthday」「Thank you」「Love (Love you)」「congratulation」「Merry Christmas」「Happy Halloween」とありますが、どれを取り上げてもOKとのこと。一人一人がカード案を紙に書き、最終的には参加者全員で投票をします。「絵が上手い人に騙される傾向があるけど、あれはいかんな!(笑)絵は下手くそでもいいから、なるほどなと思わせるアイディアがほしいです。」と古平さんからのコメントを受けながら、受講生達は短い時間で作ります。作成時間は終了し、いよいよ投票です。100人にものぼる参加者から作品が出されるため、アイディアが書かれた紙で会場が埋め尽くされました。受講生や古平さんから1票ずついい作品に投票していきます。

ワークショップ3

全員投票が終わり、結果発表です。一番票数が多かった受講生が発表され、呼ばれた受講生は驚いた様子ですが嬉しそうです。その場で、アイディアも皆さんの前で発表されました。また、二番目に票数が多かった受講生さんは、古平さんからの票も入っていました。これには受講生さんも大喜び!発表された受講生さんには前回同様、古平さんから豪華賞品を贈呈されました。賞品だけではなく、作品1つ1つに講評してくださいました。アイディアは良くても、やはり現実的に実現可能かどうかも踏まえなければならない点や、実際に商品化した時にターゲットを絞っていないかという点など、具体的な改善点を古平さんは指摘してくださいました。

総評

結果発表も終え、最後に古平さんから総評をいただきました。「今回ワークショップをやってみて気づいたと思いますが、みなさんが出したアイディアってすごい被っているものが多いんですよ。最近ってみんなデザインが似てきちゃっていて、ネットで昔よりいろんな情報を選べるはずなのに、それぞれの差がなくなってきている。それは自分自身も多少あるところはあって、普段仕事をしながら気にしています。アイディアを出す時も、仕事だからとフラットにニュートラルにやると、他人と被ってしまう。それだったら、好きなものに熱中して、仕事も自分の好きなものにちょっとずつ寄せていった方が他の人と被らないと思います。」今年も貴重なお話を下さった古平さん、本当にありがとうございました!

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