PLEX PROGRAM REPORT

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「思いを届けるクラウドファンディング」

2018年10月30日(火)

global labo NY 代表
クラウドファンディング研究所 代表

板越 ジョージ 氏

George Itagoshi

<PROFILE>

高校卒業後、1988年に渡米。サウスカロライナ大学国際政治学部卒、中央大学ビジネススクール(MBA)修了、同大学院総合政策研究科博士後期課程修了(博士)。1995年、NYで起業。上場寸前まで行くが9・11の影響で倒産。その後、NYの日本人コミュニティ形成のために尽力する。2014年、Global Labo, Inc.(NY)を設立し、海外進出を目指す日本企業や個人をサポートしている。日米のクラウドファンディング事情に精通しており、日本のクラウドファンディング研究の第一人者として、クラウドファンディングの研究とともに、日本とアメリカ各地でクラウドファンディングの講演活動、コンサルティングを行なっている。中央大学政策文化総合研究所客員研究員。在NY日本国総領事館海外安全対策連絡協議会委員。一般財団法人坂本龍馬財団理事。元ジャニーズJr.という異色の経験をもつ。著書に「日本人のためのクラウドファンディング入門」「クラウドファンディングで夢をかなえる本」「結局、日本のアニメ・マンガは儲かっているのか?」「アニメ・グローバル競争戦略再考」等多数。

板越 ジョージ 氏

第1部:講義「思いを届けるクラウドファンディング」

講義1

本日のプレックスプログラムはGlobal Labo NY代表の板越ジョージさんをお迎えして行います。4回目のご登壇となる今回のテーマは「想いを届けるクラウドファンディング(以降クラファン)」。当校とも提携しているGlobal Labo NY代表、そして日本におけるクラファン研究の第一人者としてもご活躍されている板越さん。デザインとは一見遠いように感じられるクラファンですが、発祥の地アメリカから間違って日本に伝わっており誤解されているとのことです。今回はその点を含め、クラファンについて詳しくご説明いただきます。

講義2

世の中どんなに一生懸命やっても理論がなければダメとし、「Gの成功法則」と言われる「8割の情熱」と「2割の理論」が大切だと板越さんは力説しています。本田宗一郎氏の「ひたすら一生懸命働くだけでは価値がない。間違ったやり方の勤勉は怠けるより悪い。一生懸命働く価値がでるのは、“よい理論”があることが必要条件である」という言葉を引用し、理論に基づいた行動規範が大切であると説いています。クラファンは日本では曲解されており、正確な情報に基づいて行動するためには言葉の定義から再確認する必要があるとしています。

講義3

「クラウドファンディング」のクラウドとは群衆という意味を指し、群衆からお金を集めるということを意味します。大きく分けると「購入型」、「寄付型」、「金融型」の三種類に分類され、主流となるのは「購入型」となります。またクラファンは投資商品ではなく、単に事業資金を集めるためのものではないと板越さんは説いています。クラファンの本質が「資金集め」ではなく「マーケティング」にあることに気づけるとデザインやテクノロジーと繋がってくるのが理解できるのではとご説明いただきました。また大切な要素として「モノを売るのではなくコトを伝える」という「物語と経験」、そして「共感」がキーワードになると語っています。

講義4

クラファンは仕組みとして「all or nothing」と「all in」の二種類に分けられますが、アメリカでは基本的に「all or nothing」形式で行われています。「all in」は目標金額に達しない場合にそのプロジェクトの質を落とす可能性を孕み、こちらが主流となっている日本のクラファンの将来を危惧していると板越さんは言います。また「空海陸の戦略」と題し、空軍のクラファンとしてまず商品が売れるかテストし、次に海軍のネットショップとしてリスクを抑えて展開し、さらにいけると踏んだら陸軍として実店舗を展開するといったクラファンの効果的な利用法を教えていただきました。

第2部:ワークショップ「クラウドファンディングを企画しよう」

ワークショップ1

後半はワークショップです。前半の講義を踏まえて、クラウドファンディングでの起案内容を成功させるための企画をチームで考えてもらい、発表してもらいます。事前に題材を考えてきてもらった起案者と一緒に、実際に起案するつもりで、1.タイトル、2.概要、3.リターンの主にこの3つの項目にまとめ、板越さんに講評していただきます。

ワークショップ2

それではいくつかを発表していきます。まず初めは「リアトレ」というアプリです。リアルタイムトレインの略で、通勤通学の際の交通状況や位置情報を確認でき、乗車賃をアプリ内で決済できるといったものです。板越さんからはカタカナ四文字の「リアトレ」というネーミングが良いとの講評をいただきました。続いて「ブルーツーリズム」です。グリーンツーリズムを模倣したものでその漁業版になります。この案について板越さんからはやったら間違いなく成功するとの太鼓判をいただきました。次の案は「コワークスペースとコミュニティスペースを作ろう」です。板越さんからは儲けるのは難しいのではと厳しめの講評をいただきました。継続が難しいとのことでした。

ワークショップ3

引き続き企画の発表です。続いては「ポカリスエットに変わる夏の公式飲料」です。南米のマテ茶を日本にローカライズした飲料を想定したそうです。これには板越さんも発想がユニークで気になっている様子でした。次の案は「Tong Tong」になります。こちらはウェブマガジンで病と共に生きる人たちの未来の扉を叩くものとして、目に見えない病気やあまり理解のない病気を持つ人たちが情報発信を促すものとしています。板越さんは「アナザーライフ」というサービスを参考として学生たちにアドバイスをしていました。最後に「カオマンガイ店リニューアルin徳島」です。徳島にある「まるか」というカオマンガイのお店をリニューアルしようという案です。板越さんからは地方創生は気運が全体的に高いので実施可能だと講評をいただきました。

総評

では最後に板越さんからの総評をいただきます。「今日は今までのワークショップの中で一番現実味のある案が出てきていて、クラファンの理解が深まって来たんだなと実感しました。今日発表してくださった方達はもう少し勉強して、実際に実行したら新しいキャリアになるのではと思いました。またここに来られた皆さんにとってクラファンをやることは一つの大きなポートフォリオになると思います。またデザインに加えマーケティング思考も持つことでより経営側から見て良い人材になるのでその辺も加味すると良いと思います。」板越さん本日は貴重なお話ありがとうございました!

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