PLEX PROGRAM REPORT

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「明日から使える編集思考」

2018年7月18日(水)

博報堂ケトル
クリエイティブディレクター/編集者

石原 篤 氏

Atsushi Ishihara

<PROFILE>

1977年東京都生まれ。2002年に博報堂入社後、プロモーションデザイン局に配属。プロモーション発想で、広告・PR・SPの枠組みを超えた統合型コミュニケーションの仕事を手がける。2007年から博報堂ケトルに参加。業界ウケの新しそうなことより、”人を動かす足腰の強いリアルなプランニング”が強み。これまでの受賞歴に、カンヌ広告祭シルバー、ACC CM FESTIVALゴールド、読売広告賞など。著書に、『これからの「売れるしくみ」のつくり方』(グラフィック社)がある。

石原 篤 氏

第1部:講義「明日から使える編集思考」

講義1

本日のプレックスプログラムは博報堂ケトルの石原篤さんをお迎えしてお送りします。毎年お越しいただいており、本日3回目のご登壇となります。キーワードは「明日から使える編集思考」ということでたくさんの学生が集まる中、自己紹介から講義がスタートです!石原さんは街づくりがやりたいと考え、大学院まで建築を学びましたが就活の際、建築分野ではなく別の道に進んだ方が良さそうだなと直感的に思っていたそうです。そこで教授に相談したところ、広告も街のソフトをつくるという意味では街づくりのひとつなのではないかというアドバイスを受け、広告業界を目指すきっかけになったとお話されています。博報堂ではプロモーションデザイン局に配属となり、現在は博報堂ケトルにてクリエイティブディレクターをしています。

講義2

石原さんは博報堂ケトルに所属してから、統合型コミュニケーションの仕事に多く携わっています。博報堂は組織として大きいこともあり、営業、戦略、クリエイティブ、プロモーション、PR、インタラクティブと分業制のバケツリレー型で仕事が進みます。そしてしばしばその組織体系が無駄なクリエイティブを生みだすこともあり、また時にCMをやらずにイベントを行う方がコミュニケーションとして機能する場合もあるそうです。そこで、課題を解決する際に一番大事なツボはどこかを考え、そのツボを軸にコミュニケーションを考えていくために生まれた組織がケトルであるとお話されています。代表的な仕事であるサントリーの「ほろよい」や「のんある気分」の紹介を混じえつつ統合型コミュニケーションとはどういうことなのかを解説いただきました。

講義3

石原さんは自身の名刺にあえて「編集者」と入れています。文字を編集する専門家ではないが、「編集思考」でコミュニケーションのクリエイティブディレクションをしていると語ります。では「編集思考」とは何か。それは「関係性を連想すること」と石原さんは話します。AとBという対象があれば、それは同じ関係なのか、近い関係なのか、逆の関係なのか、それとも混ざった関係なのか、様々な関係性を考えることを具体的な例を交えてわかりやすく学生に説明していきます。また広告は自己紹介であり、商品やサービスを人に例えてみて、どんな自己紹介をすればいいのかを考えることであると語っています。そして対象物が世の中とどんな関係を持っているかを考えることが編集であると続きます。

講義4

ではどの様に関係性を捉えていくのか。そこで石原さんは「順目」、「逆目」、「斜目」の3つの軸があると語ります。対象物と近い関係性を探していくのが「順目」で、逆の関係性を探していくのが「逆目」、そして少し俯瞰して別の角度から関係性を探していくのが「斜目」だと解説をしています。また「編集思考」では「キーマン」を探し当て、それを基点にした連想をすることが編集思考で物事を考える第一歩としてわかりやすい方法であると解説しています。

第2部:ワークショップ「デザインプレックスキッズを企画してみる」

ワークショップ1

ここからはワークショップのスタートです。編集思考の第一歩は、まず「キーマン」を探すということでした。ワークショップはこのキーマン探しを皆さんに体験してもらいます。では、どういったキーマンを探してもらうのでしょうか。石原さんが発表したお題は、名付けて「デザインプレックスキッズ」。小学生のこどもを対象とした新しい学校を渋谷につくることを想定します。そして校長先生をキーマンとして設定し、そこから先生は誰にするか、教える科目は何にするか、また学校の場所はどこにするかを関連させて考えてもらいます。石原さんの出す面白いお題に皆さんがワクワクしているのが伝わってきます!

ワークショップ2

早速グループに別れてみなさんに話し合ってもらいます。皆さんにはこのデザインプレックスキッズの理事長という立場で、その仕掛けとしてのキーマン探しをしてもらいます。理事長の皆さんは、うまくキーマンを設定できるのでしょうか。話し合い後、意見をまとめたところで発表に移ります。全員発表した後、石原さんから講評をいただきます。皆さんの気合が高まっていることが伝わってきます!

ワークショップ3

各グループ、同じテーマを与えられている中で様々な方向性の発表が飛び出しました。やはり多くはメディアに取り上げられそうな有名人をキーマンにしています。お笑いで活躍する芸人さんをキーマンにしたり、こども層に人気のYoutuberをキーマンにしたり、中には日本で初めて住民登録されたAIである「渋谷みらい」を校長に設定して、渋谷の未来を切り開こうとするアイディアもありました。そしてそれぞれのキーマンを基軸にして、様々な先生や科目の案を挙げてもらいました。デザインの楽しさを純粋に伝えるような内容はもちろん、次世代の人々により良い影響を与えようとする発表をしていた様子が印象的です。石原さんは各グループの発表ごとにそれぞれ丁寧にコメントをしてくださいました。

総評

石原さんが悩みに悩み、最後は2択での会場を巻き込んだ多数決を取り一番のグループを決めていたところから、発表のレベルの高さが伺えます。結果、一番渋谷との関係性をつなげて発表できたグループにプレゼントが渡され、学生も嬉しそうです。石原さんから最後にコメントを頂きます。「これからの時代、社会に出て学校へ戻りまた社会に出るといった循環が高頻度で起こる時代が来ると思っています。皆さんは今その最先端にいると思うので本当に素晴らしいし、僕ももう一度どこかで学び直したいと思っています」石原さん本日はありがとうございました。また是非ご登壇下さい!

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