プレックスプログラム レポート

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「経営×クリエイティブ~経営目線のクリエイティブこそが、今デザインにとわれるもの~

2014年6月13日(金)

クリエイティブディレクターリヴァンプ
マーケティングチーム代表
福部 明浩 氏×斎藤 武一郎 氏
Akihiro FukubeTakeichiro Saito

<PROFILE>

【左:福部 明浩氏 プロフィール】
クリエイティブ・ディレクター (株)博報堂のシニア・クリエイティブディレクターを経て、2014年CATCH(株)を設立。京大卒 直近の仕事は、カロリーメイト、カップヌードル、オロナミンC、MATCHなどのクリエイティブディレクター。

【右:斎藤 武一郎氏 プロフィール】
リヴァンプ マーケティングチーム代表 (株)博報堂、アクセンチュア(株)戦略グループ、LAでVFX会社の起業を経て、(株)リヴァンプに参画。一橋大、東大院卒リヴァンプのマーケティング子会社アクトタンク(株)の代表取締役

福部 明浩 氏×斎藤 武一郎 氏

第1部:トークショー「経営×クリエイティブ」

講義1

本日のプレックスプログラムは、クリエイティブ・ディレクターの福部明浩さんと、(株)リヴァンプ マーケティングチーム代表の斎藤武一郎さんに行っていただきます。まず始めに、昨年数々の賞を受賞した福部さんの作品、満島ひかりさんが出演するカロリーメイトのCMをご紹介いただきました。『受験生を応援するものをつくって欲しいという依頼の元、“カロリーメイト”という商品名を“カロリーの友”というマイナスなイメージではなく、“熱量(熱い気持ち)の友”という意味合いにすれば、違う見え方になるのでは、というところから始まりました。ノリでつくられるわけではないCMは、その過程を考えることがクリエイティブなのです。』

講義2

次にご紹介いただいたのは“日本をタレント”にしたカップヌードルのCM。話題性のあるものをという依頼から、鎧を着たSAMURAIがフリースタイルフットボールをするという、外国人の視点をとらえたダイナミックな映像。また、炭酸飲料MATCHの姉妹商品「ピンク」の発売用に、本物の姉妹を起用してつくったCMなど、オンタイムの作品の製作背景をお話しいただきました。『多くの人が製作に携わることが、ビジネスでクリエイティブをする面白さですね。今いる場所が自分の目指すところじゃないと思っても、まずはそこで名を挙げる事が大事です。』

講義3

そして、博報堂では営業としてエンタメ企業の担当をしていた斎藤さん。自分で会社をつくれる経営スキルをつけたいと思い、コンサル会社に転職。実績をあげた後、アメリカの映画学科に留学しました。そして、ちょうど同じ時期、アメリカでVFXのクリエイターをしていた弟さんの作品に衝撃を受け、一緒に仕事をすることに。LAにて会社を設立したのです。現在、ファッションや映画館など、様々な業種の経営陣を努める斎藤さんはやはり「クリエイティブの重要性」を感じると言います。『ただオシャレで良い画がとれるだけじゃだめ。人と違うこと、お題を越えなくてはいけない。』

講義4

次に、お二人から今回のテーマ「経営xクリエイティブ」 を、ウェディングや旅行など実際のCM製作の企画書に沿って説明いただきました。ポイントは、1.「広告ではなくニュースをつくる」こと。2. 「ひたすらROI(投資に対するリターン)を最大化する」こと。自分の思い通りにいかなくても、それもアリかもと思える発想の機転も重要。3. 「モノ」ではなく「コト」を売る!『本質的な価値をつくれば、結果的に良いものに繋がります。だからこそ経営、クリエイティブ両方を出来る人間というのがキーパーソンになるのです。』

第2部:ワークショップ「リアル事業の広告・プロモーション企画」

ワークショップ1

本日のワークショップは「ドレス買い取り事業の広告・プロモーション企画」がテーマです。事前課題として個々が考えた案を7つのグループに分けて共有。約30分後、その中から代表案として一人がプレゼンテーションをします。顧客からウェディングドレスを買い取り、百貨店の催事などで販売するというモデル「ウェディングドレスの買い取り事業」のプロポーション展開に期待です。実在する会社の具体的なビジネスモデルの立案という、慣れない作業に苦もんの表情を浮かべる学生たちに『まずは、買いたいのか、売りたいのか、誰のニーズを満たすかを考えるのがビジネスでは重要。売りたい・買いたいと思わせることが企画の出発点です。』とアドバイスをおくるお二人の姿も。

ワークショップ2

いよいよ発表です。「ドレスをリメイク販売するセミオーダー」や、「前にそのドレスを着た人のストーリーを付加価値としてつける」、「歴史上の人物が着たドレスとリンクさせヴィンテージ感を売り出す」、「ミニチュア化したドレスを売り手にプレゼントし、思い出を夢に変える」案など、出来れば手放したくないという、売り手の“想い”に重点を置いたアイディアが出ました。一方で、新生活を始めタンスの肥やしを整理するため、売りたいと心に決めている人、または売りたくない人にも響くようなイベントを立案したグループもありました。

ワークショップ3

例えば、子どもが増えて新しく家具を揃えにIKEAに行った際に、ドレスを売るサイトのPRがディスプレイに盛り込まれ、利用するとIKEA商品に割引が生じるという「企業とのタイアップ案」。または、ウェディングドレスを着て旦那さんと一緒にランウェイを歩き、もう一度思い出をつくるという「ファッションショーをする」という案もありました。現実的な売り手・買い手の心理を突いたアイディアに注目が集まりました。プレゼンも終了し。最後に福部さん 斎藤さんそれぞれに総評を伺いました。

総評

福部さん『ランウェイの案は面白いですね。プレゼンをする際のコツとして、丁寧に長く話すよりも、“エレベータートーク”のように要点をまとめて簡潔に伝えることが重要です。』斉藤さん『人が物を売ったり買ったりする時はもっと単純な理由。企画というのはある意味サービス業なので、顧客に応えるのがまず第一です。自分がやりたい“理想案”が多かったように感じます。果たして思い出がつまったドレスを買いたいと思うか、単にお金に困って売りたいのではないか、などもっと違った切り口で考えても良かったのでは」という、実践的なアイディアをいただきました。福部さん、斉藤さん 、本日はありがとうございました!

Text by 編集&ライティングコース
矢田貝 恵

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