プレックスプログラム レポート

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「デザインワークの取り組み」

2013年8月10日(土)

アートディレクター/グラフィックデザイナー

古平 正義 氏

Masayoshi Kodaira

<PROFILE>

アートディレクター/グラフィックデザイナー
1970年大阪生まれ。アキタ・デザイン・カンを経て1997年よ りフリーランス、2001年FLAME設立。主な仕事に「ラフォーレ原宿・30周年」(2008)「LAFORET GRAND BAZAR」(2007)のポスター・CM「竹尾ペーパーショウ2007・2008」総合ディレクション、「ハラ ミュージアム アーク」CIなど。ONE SHOW 銀賞、D&AD 銀賞、東京ADC賞、JAGDA 新人賞など受賞。

古平 正義 氏

第1部:トークショー「デザインワークの取り組み」

講義1

本日のプレックスプログラムは、幅広い分野で独自のデザインを追求するアートディレクター/グラフィックデザイナー古平正義さんを約1年ぶりに講師としてお迎えしての講義です。まずは自己紹介も兼ねて、過去に手がけた作品の解説から。「自分で自分にテーマを作るしかない」というラフォーレ原宿の広告デザインを、年度ごとにそのテーマを選んだ意図や背景などを含めて解説されました。

講義2

「他のアートディレクターが出さないものを出そう」という、独自の切り口に基づいた、スイス人アーティストSylvie Fleuryとのコラボレーション作品のお話や、駅に掲載される広告を具体例にして、クライアントや掲載場所の事情による表現の制限へと話題が続きます。アートをモチーフにした表現を用いていても、デザイナーとして様々な制約に応えなくてはならない難しさが語られました

講義3

次々に繰り出される制作の裏話に受講生が沸く場面も何度も見られ、気付くと講義に教室が引き込まれているのがわかります。様々な作品が登場する中で、予算や時間が十分でなかった作品のアイデアなどが紹介されました。それと共に以前と比べてデザインに関する時間の流れが速くなってきていることや、どこかしらでプロセスが省略せざるをえない現状についてのお話もされました。

講義4

英語圏の人々に対するロゴデザインの話題から、タイポグラフィの話題に移ったところで「タイポグラフィが好きですと言ってる人は、僕はだめだと思ってるんです」 との発言に教室が驚かされます。しかし、その後語られる本来の学問としてのタイポグラフィや、タイポグラフィを用いたご自身の作品の解説、現在タイポグラフィと呼ばれているものへの指摘などを通して「タイポグラフィが好きって、そんなに簡単に言ってはいけない」という真意が提示されました。

講義5

講義は「ポスターらしいポスターを作ろうと思った」という意図の作品の解説から、ポスターそのものについての話題へ。自分のコンピューターの画面の大きさを拡大しているだけのようなポスターデザインが多いという指摘は、コンピューターで学び始める学生が大半である今、とても意義のあるものだったと思います。「ポスターって、ポスターなんですよね」という何気ない一言がとても重く感じます。

第2部:ワークショップ「言葉を選びデザインしてみよう」

ワークショップ1

ワークションプは、『自分の選んだ言葉や文字のデザインをする』です。デザインに入る前に「50人いるんで、他の人と違うのを作るんだと強く思ったほうがいい。デザインの仕事って基本的には差異を作らなくてはいけない」というアドバイスを頂きます。また講義の中で話された「自分でテーマを作らなくてはいけない」「他人の作らない物を作る」ということを、この場で身をもって実践することになります。

ワークショップ2

今回は個人の作品提出となるので、各々が方眼紙に向かっての作業となります。講義の中でも方眼紙についての話題はありましたが、パソコンでのデザインに慣れており、方眼紙を有効に使えない受講生も多かったようです。絵に近いものからシンプルなものまで完成したデザインから張り出され、講評を待たずに質問が投げかけられることも。

講評

投票数が多かった作品や、古平さんが気になったものの講評となりますが。多くの作品に指摘されていたのは「そもそも読めない」ということ。視覚的なデザインを優先するあまりに可読性を失ってしまった作品が多かったようです。
最後に「冒険した時ほど、読めるようにした方がいい。読めるようにしたからってそのデザインの魅力が壊れるわけではないので。それは僕もすごく気をつけてます」という全体への講評を頂きました。古平さん、本日はありがとうございました!

Text by 東京デザインプレックス研究所修了生
久保隆平

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