プレックスプログラム レポート

  • クリエイティブワークショップ

「人を引き付けるライティング」

2012年12月8日(土)

照明デザイナー/Muse-D 代表

鈴木 壹比昂 氏

Kazuhiko Suzuki



照明デザイナー

今津 慎也 氏

Shinya Imazu

<PROFILE>

鈴木 壹比昂 / Kazuhiko Suzuki (株)muse-D 設立。
今津 慎也 / Shinya Imazu 2007 年(株)muse-D 入社。
日経大人のレストラングランプリ受賞 BEST STORE OF THE YEAR 2009 大賞 JCD デザインアワード 2009 銀賞 2010 年:THE NAUTILUS PROJECT JCD デザインアワード 2010 銀賞 2011 年:2011 IES Illumination Awards(2011 年北米照明学会賞) 国際照明部門  SINION THE NAUTILUS PROJECT 「 Award of Merit」受賞 2012 年:2012 年北米照明学会賞 国際照明部門 「Award of Merit」受賞 国際照明部門 Crystal Yacht Club 「 Section Award」受賞 国際照明部門  LOOK out cafe 「 Section Award」受賞

鈴木 壹比昂 氏

第1部:トークショー「答えのないデザイン、照明設計の極意」

講義1

今回のプレックスプログラムは照明デザイン全般を手掛ける、Muse-D 代表取締役・鈴木壹比昂さん、取締役・今津慎也さんにお越し頂きました。
商空間における照明デザインについて、実際に手掛けたプロジェクトを事例に工程をおって紹介していただきました。
まず、調査として、空間の把握から始まります。現地に赴き、建築概要、コンセプト、予算を加味したうえで、オーナーや設計者の希望をヒアリングします。

講義2

次に、ヒアリングをもとに空間に沿ったコンセプトデザインを行います。建築・内装の基本計画、構想段階から参画することで、空間イメージにマッチしたテーマ設定、照明演出を設定することが可能となります。
演出の方向性が定まれば、どうすればイメージに近い光が再現できるか照明手法を展開する基本設計を行います。光源、照度、色温度などを決定させ、時間、シーンごとに、どの照明器具を使用するのが最適なのか検証します。

講義3

基本設計で決定された内容をさらにブラッシュアップ。実際に配灯するライティングの光源・配光・照明手法・照明器具デザインの詳細図を作成します。
以上の詳細な工程を踏んでようやく施工に取り掛かります。綿密な検証を繰り返しても、実際に点灯してみるとイメージ通りでなく、プランを変更することも実際は少なくはないとのこと。
なぜなら、光は感じるものであり、明るさの感覚は人によって異なるからです。

講義4

経験の積み重ねや失敗から裏打ちされた知識を、次回に繋げる。インプットとアウトプットを繰り返すことで、効果的な表現方法を生み出します。しかし、いくらイメージとの誤差を縮めることはできても、決してプラン通りにいくとは限りません。なぜなら、カタチのないものを表現するということは、答えがないからです。
だからこそ、「これがいい!」と思える自分自身の感覚を磨くことが大切になるとお話しいただきました。

第2部:ワークショップ「ライティングよってコンセプトが変わるモノをプレゼンテーション」

ワークショップ1

ワークショップでは、事前課題として、ライティングによってコンセプトが違ってくるモノを各自で考え、対で三つ、計6枚をプリントアウトして持参しました。作品は風景を撮影したものや、自ら作品を制作したりと短い時間ながら、とても充実した作品群です。受講生は5~6人のグループとなり、各自の課題の意図や発見をプレゼンテーションし、その中から良いと思った作品を二つ選びます。 

ワークショップ2

今回は事前に課題を行ってきてのワークショップでしたので、制作することはなく、すぐにディスカッションです。
ディスカッション中は、鈴木さん・今津さんがグループに交ざり、受講生の意見に耳を傾け、プロからみたアドバイスをしていただきました。実際はアドバイスというよりも受講生のアイデアや発想に今まで聞いたことのない内容がいくつもあり、終始楽しそうにしていました。

プレゼンテーション

次に、代表プレゼンテーターが全体に向けて、プレゼンテーションを行います。いくつか紹介します。同じ場所を太陽の自然光と人工的なライトアップで雰囲気を変えてきた写真。自分の顔を題材に普通の表情が下から上へ懐中電灯で照らすことで心霊写真のようになる作品。普段目にしているモノが、光と陰、色彩を上手く利用することで全く異なるものに変化するさまを体感しました。

講評

今回は光と人間の心理状態は密接に関係していることを学びました。活動的な環境をつくるには、太陽をイメージした青白い光が効果的であったり、心身をリラックスさせ、やすらぎを演出する場合には、夕日を思わせる赤みをおびた光が最適であったり。
空間のみならず、デザインをする上でも光と影を上手く利用することで効果的な表現ができると気付く講義となりました。
本日はありがとうございました。

Text by 編集&ライティングコース
村田知子

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